日本におけるプラセンタ配合製品の歴史と美容トレンドの変遷~古代から現代へ続く美への探求~
はじめに
美容と健康への関心が高まる現代ですが、実は日本におけるプラセンタ配合製品の歴史は思っている以上に古く、そして深いものです。今回は、戦後復興期から令和の時代まで、プラセンタ配合製品がどのように発展し、日本の美容トレンドとともに歩んできたかをご紹介します。時代とともに変化する美容への価値観と、それに寄り添ってきたプラセンタ製品の変遷を一緒に見ていきましょう。
戦後復興期~1970年代:プラセンタ医薬品の誕生
プラセンタ医薬品の歴史的始まり
日本におけるプラセンタ製品の医薬品としての歴史は、1943年に京都大学医学部の三林隆吉博士による高度栄養剤の開発から始まります。戦時中に国家命令で開発されたこの製剤は、1945年に海軍が武田薬品工業に製造を依頼したところで終戦を迎えましたが、これが1955年に経口栄養剤「ビタエックス」として発売され、一般医薬品となりました。
その後、1956年にメルスモン製薬から「メルスモン」、1974年に日本生物製剤から「ラエンネック」が医療用医薬品として承認され、現在に至るまで医療現場で使用されています。これらの医薬品は、更年期障害や肝機能障害といった具体的な症状に対する治療薬として厚生労働省の認可を受けており、医療従事者による管理のもとで使用されています。
この時代の美容トレンド
1970年代は「美白のクオレ」という言葉が生まれるなど、美白への関心が高まった時期でもありました。また、自然志向が強まり、植物由来の成分への注目も集まっていました。
1980年代~1990年代:美容への意識向上とバブル経済
高機能化粧品への転換期
1980年代後半から1990年代にかけて、化粧品の効果や機能を重視する動きが活発化していきます。女性達の美意識が向上し、「より効果のあるものを使用したい」という声が日増しに高くなっていきました。
この時期、プラセンタを含む機能性成分への関心も高まり、美容と健康に対する投資が積極的に行われるようになりました。バブル経済とともに、化粧品業界は高価格のものを店頭に送り出すようになり、各メーカーが高級ラインを販売していくようになります。
この時代の美容トレンド
1990年代後半から茶髪・細眉・小顔メイクで女性たちの美容熱はヒートアップしていきます。多様なライフスタイルに合わせて、美容に対するアプローチも個性化が進みました。
2000年代:美容ブーム全盛期とプラセンタ製品の多様化
空前の美容ブーム到来
2000年代の女性たちは、ヘアエクステ、まつ毛パーマ、まつ毛エクステ、黒目強調コンタクト、ジェルネイルなど、化粧品だけでは表現できない領域の、美容表現にまで手を広げ、空前の美容ブームが到来します。
この時期にプラセンタ配合製品も多様化し、化粧品や健康食品として一般消費者にも身近な存在となりました。プラセンタサプリメントの国内市場が形成され、美容素材の代表格として確立されていきました。
オーガニック志向の高まり
2000年代になると、オーガニックコスメと言われる自然派化粧品が人気になります。肌に余計な負担を掛けることなくキレイになりたいという人が増えたことや、高機能化粧品による肌へのトラブルが、大きく取り上げられたことも原因と言われています。
この流れの中で、プラセンタも自然由来の栄養成分として注目を集めるようになりました。
2010年代以降:安全性重視と個性化の時代
安全性への意識向上
2011年の東日本大震災をきっかけに、自分にとって本当に必要なモノは何かを自問自答し、自分自身を見つめ直した女性たちの化粧は、一気に肩の力が抜けナチュラルに回帰していきます。
この変化とともに、プラセンタ製品についても安全性や品質への関心がより高まりました。食品と同様、化粧品にも高い安全性や植物由来要素が求められるようになりました。
多様な美容ニーズへの対応
プラセンタサプリメントの国内市場規模は250億円を超えており、ここ最近も日焼け対策をはじめ新ジャンルを開拓するなど勢いは衰えていません。また、化粧品分野では原液からヘアケア製品まで幅広く利用が進み、メーカーによっては原料ベースでも2~3割は出荷量が増加しています。
現代のトレンド
現在では、年齢を重ねてもナチュラルに美しい女性が憧れとされ、シワやシミなど加齢の悩みに効果が期待できる成分への関心が高まっています。プラセンタ配合製品も、こうしたニーズに応える形で進化を続けています。
プラセンタ製品の種類と安全性について
現在利用可能なプラセンタ製品
現在日本で利用できるプラセンタ製品は、主に以下の形態があります:
医療用医薬品
- 厚生労働省で医薬品として認可された「ラエンネック」と「メルスモン」の2種類で、医療機関でのみ投与が可能です。
健康食品・サプリメント
- 一般用医薬品のプラセンタサプリメントは、馬や豚のプラセンタが使用されています。
化粧品
- プラセンタエキスを配合した美容液、クリーム、マスクなど様々な形態で展開されています。
安全性への取り組み
医薬品として承認されているプラセンタ製品は、プラセンタ専門のGMP適合工場で製造され、同じ設備で別の医薬品を製造していないため、余計な有害物質を混入することなく、徹底した品質管理が行われています。
まとめ
日本におけるプラセンタ配合製品の歴史は、戦後復興期の医薬品開発から始まり、美容ブームとともに一般消費者にも浸透していきました。時代とともに変化する美容トレンドに寄り添いながら、プラセンタ製品も多様化し、現在では医薬品から化粧品まで幅広い選択肢が用意されています。
現代では安全性と効果を両立させた製品づくりが重視され、消費者のニーズも多様化しています。プラセンタ配合製品を選ぶ際は、自分の目的に合った形態を選び、品質の確かな製品を選択することが大切です。
これからも時代とともに進化を続けるプラセンタ配合製品。美容と健康への探求は、きっとこれからも続いていくことでしょう。